このコロナ禍、宝塚歌劇団の公演スケジュールも変更に次ぐ変更で、厳しい状況が続いています。
ただ、これは宝塚だけでなく、どの業種、どの業界も大変なのは同じ。
あと2〜3年は続くと言われているコロナと共に生きる生活様式の中で、動きを止めるのではなく、その時その時で様子を見ながら、かつ感染対策はしっかり行いながら進み続けるしかないでしょう。
大劇場や東京宝塚劇場は公演期間が長いので、今回のように万が一中止になっても、公演再開の希望があります。
別箱公演に関しても、今のところなんとか日程変更し、各劇場とも調整しながら中止にならないように進めていますね。
でも宝塚ならではのシステムで、今回最もコロナの影響を受け、今後どうなっていくのか心配なことがあるんです。そう…【新人公演】です。
新人公演(通称・新公)とは
宝塚歌劇団では、宝塚大劇場公演と東京宝塚劇場公演をワンセットとして、同じ作品を東西で公演します。
そして、大劇場・東京それぞれたった1日だけ、通常公演してる作品を、研究科1年生(研1)から研究科7年生(研7)までの生徒だけで公演するのが新人公演です。(初舞台を研究科1年生として数えます)
新人公演の意義とは?
トップスターや専科の役も全て、新人と呼ばれる入団7年目までの生徒で演じるのですから、それはそれは大変です。
しかし、この新公は正に実践的な学びの場
宝塚のスター育成システムにおいてなくてはならない大切な、貴重な公演なんです。(新人の勉強の場を公演としてお金を払ってお客様が観るというのもまた宝塚ならではですよね😊)
この新公で初めて台詞を言う生徒もいるし、初めて舞台上で一人で歌う人、初めてスポットライトを浴びて踊る人もいます。
普段の公演では下級生が演じることが出来ない大きな役、着ることもない豪華なお衣装を着て、あの大きな劇場に立つことで、舞台に対する責任感も強くなり、意識も高くなります。
そして何より、自分の本役の上級生から役の事だけでなく、日頃の舞台に対する心構えや、気を付けてること、実際に工夫してる事などを質問したり近くで見たりして、沢山のことを吸収できる最高のチャンスなんです!
私も新公時代は、なるべく公演中は本役さんの近くに付いて観察、勉強していました。
どこでお衣装を着替えているのか、どんな小道具をどこから取っているのか、どこの袖から出ていて、舞台上どの辺りでお芝居されているのかなどをしっかりチェック
さらにお時間がありそうな時に、役についての疑問や、役作りについてもお話させて頂いて本当に沢山の学びがありました。
みんなで作り上げるたった1日の新公。そのためのお稽古は本公演の開演前や終演後に行うためかなりハード
新公自主稽古→公演(マチネ)→公演(ソワレ)→新公稽古
こんなハードスケジュールで生きてるんです😅若くないと出来ない!(笑)
1日限りだからこそ、そこに向かう大きなパワーが出るし、やり遂げた達成感、そして個々の成長が感じられて、絶対続けてほしい宝塚ならではのシステムです。
今後の懸念
現状、花組大劇場公演「はいからさんが通る」も、星組東京公演「眩耀の谷」も新公は中止期間に設定されていた為、代替公演はないと発表されました。
雪組の「ONCE UPON A TIME IN AMERICA」の東京公演も残念ながら新公は行われませんでした。
たった1回でもやはり新公出来ないのは本当に悲しい。
ようやく掴んだチャンスだったり、研7の生徒にとっては最後の新公だったり、それが出来なくなることの悔しさと喪失感は半端ないと思います。
新公主演コンビに至っては、次回主演に選ばれるかどうか分からないし、それが研7最後の新公で掴んだ主演ならなおさらです。
ただ、今後宝塚の公演について暫くは「公演出来たら奇跡」の毎日だと思うので、新公が行われることも奇跡になるのかも。
研7の生徒の新公卒業をずらして研8まで出れるなどにしてしまうと、次に研7になる子たちにも影響します。
かと言って、研7には新公の長としてメンバーをまとめ、導いていく役割があるので、その新公長を一度も経験しないまま新公卒業となるのも何とも消化不良…
100周年の記念の年に初舞台を踏んだ、スター揃いの100期生がちょうど研7で新公の長
新公ラストイヤーです。
劇団的にも期待の逸材が多い期だと思うので、最後に主演をさせたいと思ってた作品もあるのでは?と思います。
今後の公演スケジュールと共に新公がどうなるのかに注目したいと思います。
新公以外で気になること
新公と同じくらい気になってることが【初舞台公演】【音楽学校のカリキュラムについて】です。
初舞台公演が現状9月〜11月で予定されていますが、これまたどうなるかわかりません。
初舞台公演には一人一人の口上(ご挨拶)があるので、途中で公演中止になった場合に口上のスケジュールも変更するのかも気になります。
音楽学校についても、学校のスタートが遅れた為、休みを少なくして調整するようですが、果たしてカリキュラム的に大丈夫なのか?
初舞台は来年も通常通り春に予定されるのかも注目点ですね。
全てが手探りのままで進んでいくので、ファンの皆さんも心配だったり、不安だったりもあると思いますが、その都度その都度の劇団の発表を受け入れて、急な変更や中止がある事も想定して応援していただければ嬉しいです。
宝塚歌劇を支えてくださっているのは間違いなくファンの皆さんなのですから。
一緒に宝塚を盛り上げていきましょう!
Mahalo!(ハワイ語で「ありがとう」)
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